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の経済性だけでなく、地域発展をも考慮された、また、治水対策をふくめた多目的ダムとして検討する余地があろう。丹後半島、紀伊半島、三陸海岸などは小規模・中規模上部ダムの適地が多いと考えている。ここに提案する海上貯水槽を下部ダムとして、送水管の総延長をできるだけ短くする位地条件で、小規模揚水システムとすれば解決出来る候補地が我が国にはまだ存在すると考えている。全世界的には多くの候補地は存在するであろう。なお、下部ダムを持たず、上部ダムを陸地とし、海水を上部ダムに揚水する海水揚水発電の実験プラントが沖縄で行われている[6]が、コスト、金属部分の腐食、海生生物の付着、塩害対策がネックであろう。

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Fig.1 Schematic view of water tank

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Fig.2 Experimental water tank in sea water vessel (Diameter: 1500, Depth 2000)
4. 淡水の海上貯水槽と淡水化装置とのドッキング海上貯水槽のエネルギー源としては、複数のタンクやフロートの相対変位を利用したプランジャポンプによる海水の加圧により、脱塩槽へのタイムリーな海水の供給システムの提案Fig.3、Fig.4に示す。

 

 

 

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